

昨年の政権交代を明治維新と同列視できないが、政権評価の2つの視点を私なりに学ぶことができた。
その1つは、「相対評価」の視点。すなわち前政権との徹底的な比較検討だ。確かに“政治と金”の問題や、財源不足によるマニフェスト見直しなど、鳩山政権への批判は凄まじい。だが、事業仕分けや子ども手当などに比べ、マスコミの扱いは小さかったが、前政権では絶対に解決できなかった課題が前進した。『原爆症基金法』の成立、水俣病訴訟の和解協議開始、『障害者自立支援法』の廃止と基本法制定への対応などだ。
その2つは、「時間軸評価」の視点。半年や1年で“日本の洗濯”はできない。廃藩置県は明治維新から4年、西南戦争は10年、明治憲法発布は22年、不平等の極みだった安政の条約が効力を失うのは32年だ。民主党が、勤労者・生活者の視点に立った政権運営を行なう限り、予算編成の1年サイクル、衆議院の任期4年スパンの時間軸で忍耐強く評価しよう。
「旧幕府は変わりようもない政権だったが、今の政権は例え百事よからぬことがあっても変わる可能性のある政権である。君たちが変えてゆけばよいだけであり、転覆させたところでどうにもならぬ」。『翔ぶが如く』の一節が深い。
(大泉)