

「勝つことだけが目標ではないんですよ」と日焼けした顔に笑みを浮かべながら話してくれる。彼は「比留間幸次」さん。武蔵府中リトルシニア野球協会でコーチを務める、NTT東日本-東京西のベテラン社員だ。
武蔵府中リトルシニアは、中学生120人ほどが参加する、都内でも屈指の大チーム。創部35年の歴史を持ち、第33回日本リトルシニア野球選手権大会(2005年)では、見事、全国制覇を果たすなど、多くの輝かしい成績を収めてきた。
比留間さんは、1975年から3年間、当時の電電信越野球部に在籍。東京に異動後、長男がリトルチームに入部していた時にコーチをかって出た。以来、リトル、リトルシニアのコーチを15年間続けている。
「リトルシニアでは、野球を楽しむことはもちろんですが、中学生は、まだまだ子供。勝つことだけが目標ではなく、何よりも、団体行動を通じ“礼儀”を身につけることを教えています」と、コーチとしての思いを語る。
チームの輝かしい成績は、練習量の多さからもうかがえる。土・日は、朝6時から夕方4時30分まで、また月・火・水は、夕方3時間の打撃練習を行なっている。「週末は、家族と過ごす時間がとても少ないですね」と本音ものぞかせる。
「『人間性と学ぶ姿勢』をモットーに、元気で、楽しく、ケガのないように練習に励んでほしいですね。そして、高校に進学しても、ぜひ、野球を続けてほしいです」と子供たちへのメッセージを話す比留間さん。
春の足音はすぐそこまで来ている。チームは、全国選抜大会に向け日々練習に励む。そして、比留間さんの熱い声が、グラウンドに響く。