

日本のナショナルフラッグキャリア(=その国を代表する航空会社)の日本航空の経営再建問題が待ったなしの状況にある。公的資金の注入や自主再建のあり方をめぐり、政府・金融機関・日航との調整が難航、政府により再生に向けたタスクフォースが設置され、資産査定に入り再建計画が練られる。小説『沈まぬ太陽』にもあるが、日航には、事実かどうかは別に、労使関係や経営体質に課題があると受けとめられる向きもある。このような背景も含め、前原国土交通大臣が、経営側の再建計画の実現可能性に対し疑念を抱き、公的資金の注入を否定することはやむを得ないだろう。
ナショナルフラッグキャリアの概念は、通信事業者にも用いられ、NTTがこれに該当。グループ経営体制となり久しく、この言葉がしっくりくる組合員、そうでない組合員もいると思う。しかし、日本の通信ネットワークを支える私たちに課せられた役割と責任は現存し、世間のイメージはナショナルフラッグキャリアである。その重さからして、日航問題と同様の事態は避けなければならない。赤字となり第三者に解決を委ねれば、労働組合の経営チェック機能が形骸化しているどころか、労使間で課題を解決する能力がないことを露呈することになる。
会社の寿命は30年とも言われ、NTTも2015年には民営化後 30年を迎える。NTT東日本がどのような企業であるべきか、サービスや商品とその訴求力、雇用・労働条件のあり方、NTT東日本グループ各社の役割・連携─等、さまざまな課題を見つめ直し、組合員との対話、経営側との協議により、その針路を定め、働き甲斐ある職場を創れるようにしたい。
(柴田)